人間関係が悩みだったサラリーマン時代

猪飼智弘

2017/11/16

男性 37歳 ITサービス業

若い頃とある会社に就職した私は、サラリーマン生活を続けていました。
仕事内容は、コンピュータがたくさん置かれたルームにこもってそれらを監視する仕事でした。

胸躍らせてサラリーマン生活をスタートさせた私にとっては
少し拍子抜けしてしまうような簡単な仕事でしたが、それでもきちんと責任感を持って仕事に取り組んでいました。

それゆえに、仕事そのものに対する不満はほとんどなかったのですが、
だからといってサラリーマン生活が楽だったわけではありません。

なぜなら、会社の人間関係で悩んでいたからです。
当時のことを思い出すと辛いのですが、新人として入社した私は毎日のように直属の男性上司から飲みの席に誘われていました。

最初のうちは入社したことを歓迎されているのですから素直にその好意を受け取ろうと思っていたのですが、
それが何回も続くとさすがにしんどくなりました。

また、上司の性格があまり好きではありませんでした。
いわゆる先輩風を吹かすタイプの性格をしていて、何気ないことで説教をされることが多かったです。

ただ、途中からはお酒に酔っていることもあってか、同じ話ばかりを繰り返していて、
聞いている私はすぐに飽きてしまいました。

また、先輩風を吹かすかわりに奢ってくれるということはなく、すべて割り勘でお勘定をしていたのも不満を大きくしていきました。
私としては仕事で疲れていたのですぐに帰宅してゆっくり休ませて欲しかったのですが、上司はそうさせてくれなかったのです。

これがサラリーマンの洗礼なのかとガックリ肩を落とし、上司へのイライラは募るばかりでした。

また、その会社は土日が休みだったのですが、金曜の夜も同じように上司から誘われ続けました。
金曜日のお誘いは翌日が休みということもあり、先輩の自宅で徹夜でマージャンをしなければいけないこともあったのです。

もちろん、サラリーマンは厳しい縦社会ですので、逆らったりすることはできません。そんな勤務時間外でも上司と一緒にいることが、かなり不満でした。

しかも私は運悪く、その上司とマンツーマンでパートナーを組むことになり、
自宅にいるとき以外は四六時中上司と一緒となってしまったのです。

昼休憩も、わざわざ別々にとるのもおかしいということで同じ飲食店へ行ったりしました。

私は「上司と常に一緒にいるのはしんどい」と思っていたのですが、その上司は普通に仕事ができる人だったので周りに訴えかけにくい雰囲気でした。

むしろ、いつも一緒にいたので「相性が良い」とすら思われていた事に愕然とした覚えもあります。

サラリーマンは仕事さえ頑張っていればとりあえず乗り切れると思っていたのですが、
仕事以外に上司との人間関係も上手にこなしていかなければならないとそのとき痛感しました。

上司への不満は募るばかりで、とても大きなストレスになってしまいました。
まだ若かった私はそのストレスに対処しきれなくなり、最終的には辞職しました。

今振り返ると上司との付き合い方をもう少し柔軟にいなしたりすれば良かったのではないかと反省する点もありますが、
プライベートも含めた過干渉はやはり納得できません。

今ならパワハラなんじゃないかと思ったりもしますが、当時はそんな概念がありませんでした。
ですので、サラリーマン生活で記憶に残っているのは、残念ながらその上司に対しての不満や愚痴です。

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