サラリーマンをもし辞めたら…

猪飼智弘

2017/11/16

男性 31歳 事務職

一人でできる仕事に就きたいと思うことがよくあります。サラリーマンという仕事は社会の歯車に喩えられますが、最初から歯車の形をしていない人間はありのままの自分を砕いて形を歯車に整えるしかないんですよね。

ありのままの自分で生きられる職業に憧れます。実現可能かどうかは別として、妻の実家が地方の山奥なので良い土地があれば農家にでもなってみたいと思います。確かに農家も大変な仕事ですが、サラリーマンと比べれば気楽なものです。特に兼業農家は。

妻の父親の会社に経理などで雇ってもらって、兼業で農家になって付加価値の高い農作物を育てて都会で売る。こういうライフスタイルか理想的です。

スーパーで並んでいるような一般的な野菜は作ってもあまり利益が出ません。競争も激しいため、良い品種を育てなければ契約農家などの目もないでしょう。そうではなく、たとえば赤なんばんです。「なんばん」というのはししとうによく似た野菜なのですが、赤いなんばんには大量のカプサイシンが含まれています。カプサイシンは唐辛子などにも含まれていますが、赤なんばんの方が唐辛子よりも大きいため、カプサイシンを使った医薬品などの生産には向いています。つまり、赤なんばんは付加価値が高いわけです。

こういう知識ばかりが増えていきます。兼業農家になるという夢を抱いてからというもの、寝ても覚めても第2の人生のことばかり考えています。

私の理想とする第2の人生は、農業だけではありません。冬は山奥でクマやイノシシを仕留める猟師になりたいという夢もあります。

猟師という職業はなるだけなら簡単で、講習を受けて筆記試験に受かれば空気銃(エアガン)での猟が認められます。鳥やタヌキなどの比較的小さな動物であれば空気銃で十分です。

また、イノシシなどは罠を仕掛けて獲るのが楽そうです。罠を仕掛けてイノシシが掛かるのを待つだけですから。こちらも筆記試験をクリアする必要はありますが、難易度はさほど高くなさそうです。

完全にゲーム感覚ですが、銃や罠で獲物を仕留める仕事には憧れるものがあります。小さな獲物から腕を磨いていって、ゆくゆくはクマを銃で仕留めてみたいものです。

都会でサラリーマンをしていると、自分のしている仕事になんの意味があるのかと不思議に思うことはあるはずです。一日中をデータ入力に費やしたり、部下から上がった来た書類を少し手直しさせて出てきた書類を自分の手柄であるかのように上司に差し出したり、つまらない仕事が多すぎるんです。

私はもっと、クリエイティブな仕事がしてみたいんです。目に見える野菜とか作物を自分の手で育てたり、生きた動物をこの手で仕留めて売りさばいたり。

成果が目に見えるゲームって楽しいものです。何のためにその作業をしているのかが明確だから、レベル上げのような退屈な作業も楽しめるのでしょう。

せめて、何のために働いているのかが分かるような仕事をしたい。ふと、そう思ってしまいます。

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