派遣制度の実態

猪飼智弘

2017/11/20

男性 43歳 物流倉庫業

私は物流会社退職後に職業訓練校に通うなどして全く違う業種に行きたいというのがあったのですが、職業訓練校には一定期間の間に就職しなければいけないルールがあった為、前職の経験を生かした派遣会社での労働をすることになりました。

この派遣会社での労働は、単純に職業訓練校の先生が提案してくれたところでしたので、仕事内容と時給だけで決めました。
内容はフォークリフト乗務員の仕事で、時給は1200円、期間は「雇用期間の定めなし」という無期雇用派遣というものでした。

この労働を8か月やったのですが、ある日突然、派遣会社の担当者から電話があり、「明日から契約をしない」と言われたのです。

突然そんなことを言われても納得できるものではありませんが、突然仕事を奪われてしまったのです。
このことがあってから私は本格的に派遣労働のことについて調べてみました。
すると疑問点が出てきたのです。

その疑問点とは、「契約書には派遣期間に定めなしと明記してある」という点でした。
私からしたら通常の有期雇用派遣のように最初から3か月などと期間が決まっている労働であれば納得もできるのですが、この労働に関しては期間の定めがなくて、しかも契約の更新の有無の確認などは1度もなくてずっと来ていたのです。

それがある日突然、しかも明日から仕事がないと言われたら…

これが正社員の場合ですと、30日前に解雇の予告をするか解雇予告手当を支払うというのがあるので、私でも完全にOUTだとはわかるのですが、派遣の場合はどうなっているのかがわからずにいました。

結局この後はこの派遣会社の同系列の別の派遣会社での労働をするのですが、それが6月9日のことでした。
5月1日から考えると1か月以上空く計算になります。

しかもこの間の保証は一切なく、前の会社での離職票なども送られてきませんでした。
この件が心に引っかかっていた私は、現在では派遣会社自体を退職したのですが、私が派遣会社を退職する意思表示をして初めて2社分の離職票を送付してきたのです。

しかも退職理由は「自己都合」となっていました。
私は当然異議ありなのでそう書いてはいるのですが、雇用保険の加入期間が1年に満たないという理由でこの離職票の受理はされていません。

ハローワークの方では書類としては受理できないが一応の証明のためにその手続きをした日付のハンコだけをもらっている状態です。

この件で労働基準監督署、ハローワーク、需給調整事業部(派遣労働を取り扱うところ)にも書類を送付して相談しましたが結局は泣き寝入りと同じです。

どうしたらいいですか?と聞くと裁判とかを言われたのでその費用の方が高くつくので結局は何もしないのがいいとなってしまうということなのです。
この私のような労働者が平気で出てくる今の社会の在り方、どう考えてもおかしいやろ?と思います。

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